2017年1月28日土曜日

本を買うこと

 最近になって気づいたことがある。私は本を買うことが大好きだと。本を読むことが好きだと思っていたんだが、それよりも買う方が好きだ。どれくらい好きかというと、相撲を観ること、人と話すことと並んで3大趣味と言ってもいいくらいである。

 個人的な趣向として、古本はあまり好きでないので、新品を買う。新品を買うときの喜びは古本の1.5倍から4倍といったところか。(値段に比例する?)それなら古本を4冊買えばよいのでは、という人間とは議論をしたくない。

 そしてもうひとつ、面白そうな匂いがプンプンするやつ、あるいはデザインが好みのやつは、場合によってはハードカバーで買う。昔はハードカバーの本なんて誰が買うんだと思っていたんだが、今では自分が買うようになってしまった。もちろん文庫なら、同じ内容で、値段も安く、持ち運びやすい。しかし、ハードカバーが文庫と違うのは、大きさ、背表紙まで含んだすべてのデザインが、その本を完成させるためだけに積まれた努力だということである。そしてそれがその本の魅力となっている。存在感もあって、部屋に並べたときも素敵だ。

 少し前まではこういう、人に理解されないであろう、自分でもすこし矛盾しているのではないかという好みに正直になれなかったが、今は素直に言いたい。ハードカバーの本を買うのが好きだ!と。だいたい2500円から3000円だからまぁ飲み会1回分ですよ。2次会まで行ったら2冊買えますよ。そう考えるとなかなかいい贅沢なんじゃないかと思いますけど。

 ちなみに読む方に関しては昔ほど深刻に考えなくなって、まぁいい時間つぶしになったらいいな、面白い本に出逢えたらいいなという程度で、選ぶのも面白さ、好み優先になってきている。(6年くらい前のヤングな私は人格を磨くために本をたくさん読み、映画をたくさん観なくては!と意気込んでいた。それもよい思い込みだったナ。)

 そうして私の中で、本を買うということはお金の使い道のなかで最もランクが高くなった。しかし買った本たちを味わう時間も必要なので、買うにも一定のブレーキが必要だ。何より、お金が無くなるし、幸福感を味わうにはある程度の飢餓状態を作ることも重要だと思う。空腹が最高のスパイスであると言うように。

 そこで考えた。本を買うという趣味において、最大幸福を得るためにはどうすればよいか。

 そして今からさかのぼること4週間、平成29年元日。私はその数時間前にありがたくも頂いた、お年玉の1万円札を握りしめて、それを使い切るために、三省堂池袋店に行った。

{いずれここに本の写真をはさむ}

 何たる贅沢!!至福の瞬間!これが正しいお金の使い方や!「一度に二冊以上の本を買わない」という自分ルールをめちゃめちゃに破った私は満足感と幸福感に包まれて大きな紙袋を抱えて有楽町線に乗った。そして決意した。これから1か月、本は買わないぞ。と

 これが私の行きついたシステムである。予算の1万円内で本を買いこみ、それで1ヵ月しのぐ。その間に読みたい本リストを作っておき、次の月はじめにまた爆買い!

 このシステムはわりと理にかなっているのではないかと思う。予算という枠を設けることによって好きなハードカバーの本もためらいなく買える。また、1か月間本を買わないという制約を設けることで飢餓状態も作れる。予算が1万円というのは、今までの月平均から考えるとちょっと大きすぎるし、続かないと思うので変わるかもしれないが、なにはともあれ!

 元日に買った本のなかで、まだ読めていないのもあるが、それは仕方がない。しかしその代わりに1月は、昔の積ん読を解消できたり、気に入っている本の再読などもしたので良いのである。そして今は、次に買う本の候補のリストを作り、2月の来るのを待ちわびている。

(ちなみに本投稿で書いている内容はわずか半年前に長々と投稿した「私の読書生活」とずいぶん方向性が変わっています。まぁそういうもんだ。)

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