2017年5月17日水曜日

相撲ファン

 大相撲夏場所が始まりました。今場所の焦点は稀勢の里の怪我の状態はどうか、高安の大関昇進なるかと、なかなか見どころがあります。
 そこで、先場所の千秋楽に引き続いて、いわゆる相撲オフ観戦会のようなものに出向いた。そもそもは「幕下相撲の知られざる世界」というディープなブログを書いている方が主催しているとTwitter経由で知ったのがきっかけで、今回は2度目である。先場所の千秋楽にはじめて参加して、正直もう行かなくてもいいかな、と思っていたのだが、今回テレビの取材が入るということで誘われたので再度行ってみた。
 番組はテレ朝のサンデーステーションという当日の夜放送される報道番組で、数分間相撲のコーナーが挟まるという。本場所の映像はNHKが独占しているためまったく使えず、主に観戦してるようすを撮ろうとしているようだった。だが取材班は、相撲のこともまったく知らず、稀勢の里ブームに便乗してるというのがありありと見えた。番組は稀勢の里ありきの特集をするというので、私が白鵬ファンと明かすとインタビューすらしてくれない。最近では相撲に関する報道も増えてきて、相撲界には追い風が吹いているが、そのほとんどがこういう便乗、にわかによって作られていると思うと切ない。
 そんななか夏場所初日は稀勢の里が力なく嘉風に敗れて、今後が不安になる出だしとなった。私はインタビューを受けなかったが、なんだか質問も要領を得ないというか、いかにも「稀勢の里、怪我に負けずに優勝してください!」と答えてほしそうな感じがでていて、しょーもなさを感じた。周りの稀勢の里ファンの方々も、「稀勢の里もう休場してくれ…」的な空気だったのでどうにも噛み合わない感じ。
 まぁとにかく結果的に、稀勢の里の取組を見ている場面で私も数秒間だけテレビに映ったらしい!放送は見れなかったが小ネタが一つ増えたのでまぁ良しとしよう。



 ところで相撲オフは自分にはあまり居心地のいいものではなかった。2回目の参加とはいえ基本的に知らない人ばかりというのがひとつ。また、これはジャンルを問わないと思うが、あぁいう場は往々にして知識のマウンティングのような感じになってしまうし、オタクというのは自分が話したくてしかたないという傾向が強いので会話が一方通行になる。まぁそれはいいとしても、一番の問題として、テレビの解説が聞こえないということである。そのへんの相撲ファンのくだらない意見より、NHKアナウンサーの、どうやって探したかわからないくらいニッチな記録や、北の富士さんの話を聞きたいのだ。特に北の富士さんなんかいつ死んでも、もといいつ引退してもおかしくないのに…。
 相撲観戦は、ひとりあるいは家族でまったり楽しむいうスタイルに慣れてきたので大勢の知らない人と見るというのにシフトできる感じがない。世の中オフ会というものが盛んだが、同じものを好んでいるように見えて見方が違って、むしろその差が気になってあまり仲良くなれないというのは一般的にあることなんじゃないかと思うね。
 
 というわけでしばらく行くのは控えようと思う。数藤君、千秋楽いっしょに観ようよ。