2016年7月14日木曜日

私を映画に連れてって


 映画をもっともよく映画館に鑑賞しに行ってたのは浪人生のときで、当時は週に1度、「午前10時の映画祭」の作品を欠かさず観ることを自分に課していた。当時は友人と遊ぶこともほとんどなく、本当に勉強以外のイベントのない日々だったので、自分を枯らさないために、浪人の時期をプラスに変えてやろうという気持ちがあってのことだったと思う。もっとも、それは夏までのことで、どうしても一度行けないことがあってから、受験への焦りもあったか、ぱったりと途絶えてしまった。

 それ以降はめっきり減ってしまって、大学生になってからは年に10回も映画館に行っていないのが続いている。

 特に最近になって、ひとりで映画に行くのがおっくうになってきてしまった。映画というのは受け取る人によって感想も違うので、どうしても終わったあとの熱の差とかが嫌で、映画は一人で行くものである、という考え方を持っていたのだが、今では誰かと観に行く方が好きだ。ご飯を一人で食べるのも寂しい。

 明日は午前中も暇で、ちょうど「アマデウス」がやっているので、観に行こうかな…と考えたのだが、なんだか面倒くさいので、やめにしようと思っている。こんな時間になってしまったからコンディションとしてもよくない。5年前の自分だったら絶対に行っていた。

 実際、浪人時代に観た映画の数々、そして有楽町みゆき座からの夜の帰り道、それらは僕の財産として残っている。そしていま、学生生活最後の2年間になって、こういうことができるのも限られていて、あとあとになって後悔しかねないのはわかっている。わかってはいるが…。

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